2007/04/25

アマゾン、ショッピングモール開設

amazon.co.jpがショッピングモールを開設した。
アメリカのamazon.comでは2002年から行っている「Merchants@」サービスの日本版だ。
厳選したECサイトのみに参加させるという点では、楽天というよりもYahoo!Japanが行っていた初期のYahoo!Shoppingに近いものがある。初期のYahoo!Shoppingでは出店のハードルが高く、そのために品数が集まらず、楽天と較べると閑散としてしまった。そのため、数年後には出店のハードルを大きくさげ、楽天と同等の出店基準にした経緯がある。結果的には、楽天と同等の出店基準にすると、今度はユーザベースで楽天に見劣りし、楽天との相対的な差が固定化すると共に、初期のセレクトショップは大きく売上を落としてしまった。
その当時とは状況が違うし、Merchants@プラットフォームはアマゾンのブランドを前面に出しているという点で、初期のYahoo!Shoppingともかなり違うので一概に言えないが、Yahoo!Japanが突き崩せなかった「モールの楽天」という壁をamazon.co.jpがどのように崩していこうとするのか、今後ウォッチしていきたい。

2007/04/11

日本ドロップシッピング協会設立

日本ドロップシッピング協会が設立された。ケンコーコムも発起人となっている。
ドロップシッピングやウェブサービスといった新しいうねりが、ここ1-2年の間に急速に普及し始めている。この動きは、Eコマースを新たなパラダイムに移行させる強力なドライバーになる。従来のEコマースはメーカーや卸から各社が商品を仕入れ、自社のウェブページを通して、消費者に販売するというコマースサイトごとに垂直統合したモデルが一般的だった。しかし、ここにきてドロップシッピングやウェブサービスという、他のコマースサイト、倉庫等と柔軟に接続するプロトコルが出現してきた。今後起こるのは、各コマースサイトが機能コンポーネントごとに分解され、それぞれのコンポーネントがドロップシッピングやウェブサービスを通じて、他のコマースサイトのコンポーネントと組み合わせる動きだろう。
ドロップシッピングやウェブサービスはまだ黎明期で、各社独自仕様のサービスを展開しているが、こういった協会設立等の動きが契機となり、近い将来に何らかの標準化されるだろう。その後に何が起こるか。Eコマースのバリューチェーン再構築が確実に起こる。こういった一連の動きの中で、今回の協会設立は大きな意味を持つと思う。

2007/04/02

脳はなぜ「心」を作ったのか

先日、グーグルの村上社長と会食をした際に、脳はなぜ「心」を作ったのかという本を薦められた。前野隆司氏という慶応大学の理工学部の教授が書いたものだ。ロボット作りの教授が書いただけに、システムやプログラムとして脳や心を理解しようとしているところが伺え、心理学や哲学、医学に縁遠い僕が読んでも結構わかりやすかった。この本では受動意識仮説というものが示されており、人間は意識してから行動しているのではなく、実は行動したり決断したりした結果を記憶するために意識が存在するのだという。学説的にこれが正しいかどうかはわからないが、たしかにこのような仮説を持つことで、心を持つロボットができるまでの道のりは相当短縮されるかもしれない。
むしろ興味を持ったのは、グーグルの日本社長がこの本を絶賛していたこと。60歳になる村上社長は何となく、Google会長のエリックシュミットのような存在に近いものを感じるが、心を持つロボット作りに夢を持ち続ける気持ちが、創業メンバーと通じるんだろうなと思った。
受動意識仮説が正しいかどうかはわからないが、そのような仮説を持つと、自分に関する世界観が変わるし、会社等の組織のあり方に対する見え方も変わってくる。そういった意味で新鮮だった。