2005/07/31

厚労省からの回答

ケンコーコムが6月に規制改革会議に対して提出した医薬品のインターネット販売に関する要望に対する厚労省からの一次回答が返ってきた。前回と同じく、検討部会で審議しているとの回答。秋までに意見をとりまとめるとのこと。この検討部会は継続して傍聴しているが、インターネット販売については実際のところ、ほとんど話していない。薬局・薬店による医薬品のインターネット販売と、海外からのインターネット経由の個人輸入の区別もせずに、インターネット販売をひとくくりにして議論している。
現在、2年後の薬事法改正に向けて、医薬品販売のあり方を議論しているフェーズであるが、薬局・薬店による医薬品のインターネット販売に対して、行政側からあまり注意が払われていないようだ。一方で、健康関連マーケットでインターネット販売が占める割合は4%を超えている。今後、薬事法が改正される時点、あるいはそれから5年、10年と経ったときにはインターネット販売が大きな割合を占めているはずである。過去の問題点を整理するだけでなく、将来の国民の生活を考えて、道筋をつけることも行政の重要な仕事だと思う。この件に関しては、継続して問題提起していきたい。

2005/07/15

ユニクロ社長に柳井氏復帰

ユニクロの社長に柳井氏が復帰した。柳井氏の講演を10年ほど前に聴いて以来、彼のことは大変尊敬している。今回の社長復帰はある程度ありそうな予感はあったが、本人が決断するに至るまでの苦悩は相当のものがあっただろう。
企業の持続的な成長を願い、そのためには本人個人の力量ではなく、組織力を向上せねばという課題は強く認識していたであろう。そして、ある程度のレールを敷き、後任に託すという、理想的な引き際は数年前に思い描いていたのだと思う。しかし、彼のような強力なリーダーの後を継げる人がいなかった。いなかったというよりも、彼自身が現場から離れることに対してフラストレーションを感じている中で、業績の伸びが停滞したことで、我慢ができなくなったのではないかと思う。現場意識の強い経営者は、やってはいけないとわかりながらも、彼と同じような行動をとる危険性が常につきまとう。
また、ユニクロのように、独自の路線を歩み、しかもフォーカスしながら活動している場合、経営者の強いリーダーシップがなければ、瞬く間に方向性を見失ってしまう。ここ数年、端から見ていても、ユニクロはフォーカスを失いつつあるように感じられた。フォーカスがしっかりしている会社を引き継ぐ場合、後継者は優秀で器用だと難しいのかもしれない。何でもできる人だと、フォーカス以外のことでも器用にこなしてしまう。しかし、そうするうちにベクトルが乱れるリスクが高い。盛田氏後のソニーもそうでないかという話を聞いたことがある。ジョブスが不在の時のアップルも乱れてしまった。
いずれにせよ、柳井氏は復帰したので、これでどのように立て直し、後継者を見つけ、バトンタッチをするかというのはしっかりとウォッチしたい。「ビジョナリーカンパニー2」に見られるような、数十年にわたって持続的に成長する企業に昇華できるかどうか、ユニクロは岐路に立っているのだろう。

2005/07/13

GREE始めました

NILSの仕掛け人、小林雅さんに紹介してもらって、GREEを始めた。
遅ればせながらという感じだが、入ってみると確かにおもしろい。招待されてから1日ぐらいで20数名の友達リンクができた。
今まで、誰も招待してくれないなと思っていたが、眺めてみると1960年代生まれの人はあまり多くはないかなという感じ。とはいうものの、先日北海道の洞爺湖で会った人たちは、僕と同年代の人も多いが、快調にコミュニティを作っている。
SNSに参加するのは、何となく公園デビューみたいな感じだ。遊んでいる人たちを遠巻きにみているうちは所在ないが、うまく輪に入れると結構居心地はいい。まだ右も左もわからないが、コミュニティの中を探検中。

2005/07/10

社内結婚

昨日、ケンコーコムの元社員と元アルバイトの結婚式があった。現在は100名ほどが働いており、過去に働いていた人数は全部で200名程度になるかと思うが、社内でまとまったカップルは初めてだ。
二人は90年代の後半から2000年にかけてヘルシーネット(現ケンコーコム)で働いていた。彼女は顧客サービスのマネジャとして働き、彼は僕の大学の後輩だが、アルバイトとしてシステムの様々なサポートをしてくれていた。いつの間にか、社内でつきあい始め、彼女は転職してそちらでもコールセンターの立ち上げを行い、彼はN総研に就職し、現在はシステム開発の中枢を担っているとのこと。自分が興した会社が、スタッフの人生の転機のきっかけを与えたというのは、やはりうれしい。彼女は新しいものに積極果敢に取り組むタイプ、彼は好き嫌いがはっきりしているものの、やることはしっかりそつなくやるタイプなので、いい組み合わせだと思う。二人の幸せをお祈りします。

2005/07/05

NILS2005

週末は北海道で行われたNILS2005に参加してきた。
晴天にも恵まれたが、何よりも非常によい参加者に恵まれたため、刺激的な3日間を過ごすことができた。
僕はEコマース、チーム経営の二つのセッションでパネルディスカッションに参加した。Eコマースのセッションではブログやアフィリエイト、RSS、比較サイト等の切り口でいくつかの議論を交わした。これらに関しては、今後もこのブログの中で触れていくことになると思う。
チーム経営に関するディスカッションは、新たな発見が多かった。オプトの鉢嶺社長、GDOの金田副社長とディスカッションを行ったが、いくつかの共通点がみられた。オプトはケンコーコムと同じく94年の設立。99年からインターネットに舵を切り、2004年にIPOしたという経歴も似ているし、本社もすぐそば。鉢嶺さんが先行して立ち上げ、時期をおいてから従来の知り合いが経営陣に参加してきたというのも似ている。GDOは4人で経営チームを組んでいるが、4人とも商社出身とのこと。その上で、個性が各人各様で、バランスをとっているとのこと。一方、ケンコーコムの経営チームは3人だが、コンサルティング会社出身で、各人の異なるスタイルでバランスをとっている。価値観や言語が近しいメンバーで、異なるスタイルのバランスをとるという点はGDOとケンコーコムで似ているなあと思った。
そして、3社で共通した悩みというと、次世代のマネジメントチームをどのように作るかということだった。この件に関しては、会場にいたサイバードの加藤さん、ワークスアプリケーションズの牧野さん、サイボウズの青野さん、カカクコムの穐田さんらへも質問が飛んだが、いずれの方もまだまだ模索中のようだった。これは永遠の課題となるだろう。セミナー終了後、加藤さんとこの件に関してもう少し話したが、次世代を担う人材が育たないという問題は、人よりも経営システムの問題の方が大きいだろうということになった。次の世代に向かって、「ちょっと未熟なところがあるな」といってちょっかいを出すのではなく、権限委譲するのなら、本当に伸び伸びと経営・執行するのを見守らなければならない。自分が同じ年齢の頃、上蓋がなくて、伸び伸びと経営できていたのと同様の環境を与える必要がある。一方で、僕が同じ年齢の頃は今よりも遙かに小さな経営規模で、リスクを冒しても、絶対額はたかがしれていたし、社会的な責任も今と比較すると遙かに小さなものだった。次世代を担うであろうマネジャやスタッフは、現在、成長による日々の業務に忙殺されている。それをやりながら、比較的大きな経営のディシジョンを下すというのは、かなり困難なことである。しかも、似たようなシチュエーションで、成功体験、失敗体験を持つ、現在の経営チームが上にいる。彼らにとってもしんどいことであるとは思うが、任せる方も清水の舞台から飛び降りる決心がいる。若手が暴走したり、落とし穴に無為に落ちたりしないように、チェックをしながらも、伸び伸びと経営していくような環境を作らねばならない。現経営チーム、次世代のチーム、そして経営システムそれぞれにおいて、課題を一つ一つ克服しながら、そのような環境を作っていきたい。
他のセッション等への感想は、気が向いたら別の機会に。

2005/07/02

医薬品のネット販売

医薬品のネット販売に関して、改めて規制改革要望書を提出した。
半年前にも同様の要望書を提出していたが、その際の回答としては、検討部会でインターネット上での医薬品販売に関する安全性をふまえたディスカッションをするということであった。それ以降、検討部会の傍聴を続けているが、インターネット上の医薬品販売に関するディスカッションを行っている気配はほとんどない。一方で、先日の経済産業省からのレポートによれば、医薬品・化粧品・健康食品分野におけるEC化率は4%以上に達している。Eコマースがこれだけ国民の生活に浸透している中で、「胃腸薬や水虫の薬は通信販売しても構いませんが、風邪薬や目薬、妊娠検査薬等はOKとは言っていませんよ」といった通達が10数年にわたって取り下げられていないというのもナンセンスである。風邪薬や目薬、妊娠検査薬といったものを通信販売、特にインターネット販売することでどのような安全性が損なわれるかを議論せずに、先送りするということには疑問がある。インターネットがさらに普及していく中で、大所高所にたった判断をするのが、立法および行政の役割だと思う。